道路の主役は誰?
「バイクの洪水」
ベトナムでの主要な交通手段と言えば、バイクや自転車などの二輪車。
もちろん自動車もありますが、バイクに比べてまだまだ少ない有様です。
実際、道路を占める二輪と四輪の割合は、約8:2位。どこへ行ってもバイク・バイク・バイクの洪水なのであります。
朝、晩のラッシュアワーの時間になると、その数は半端ではありません。まるで、龍の移動と見紛うばかり。バイクが群れをなし、怒涛を組んで流れてきます。時には縦横無尽にバイクが車専用道路を通行することも・・・。
「八面六臂の大活躍」
確かにバイクはいつでもどこでも移動できる最適の交通手段です。
夏になれば、上半身裸で走行する人もいる一方、冬は、ニット帽、サングラス、マスクで完全防備し、走行する・・日々の買い出しから始まって、ロマンティクなデートまでフル活用なのです。ベトナム人は歩くのが嫌いなのでしょうか。たとえ10mでもバイクを使うこともしばしばです。
一方、日本人には想像を絶するくらいの荷物が積まれます。量もすごいが、荷物の種類にも眼を見張ります。大きな豚1匹から、野菜、果物、テレビ、冷蔵庫、果ては箪笥やテーブルセットにいたるまで。積載オーバーはなんのその。満載にもかかわらず、きちんと2人乗りまでやってのけてしまいます。すごいぞ、バイク。大活躍!
「バイクはステータス」
バイク愛好者は、稼ぎが多い都市に集まっています。
自転車に比べ、高価な乗り物なので、地方に行けば行くほど、バイクの台数は急減し、代わりに自転車が台頭してきます。高収入の人しかもてないバイク。それだけに彼らのステータスであり、地方の人たちからの憧れの的なのです。日常の足として活躍するバイクを彼らは本当に大切にしています。壊れたら、町中にお目見えする修理屋ですぐ直せるようになっています。近年はバイクの種類も増えて、色とりどりのバイクが町中を走り回っています。日本、韓国、中国、台湾のバイクメーカーが主流ですが、なかには、ロシア製、チェコ製などもあり、言わば、「バイクメーカーの坩堝」です。
「大きな社会問題に・・」
それだけ愛用され、増え続けているバイクなのですが、やはりそれに伴って交通事故が非常に多い。交通ルールがあっても守らないのが当たり前。対四輪だけでなく、バイク同士の事故がひっきりなしに起き、必ずや遭遇するはずです。道路が狭いのだから、譲り合わなければならないはずですが、そんなことをまったく考えていないのでしょうか。一時停止など無視。『俺が先に通過するぜ!』と相手を威圧しながら通行します。これは決してアイコンタクトとは言えません。考えるだけでもゾ〜としますが、傍観している方はもっとスリリング!!「交通マナーは守るべき」と考えている我々日本人観光客は、思わず『危ない』と叫んでしまう羽目に。
さてもう一つの大きな社会問題は、盗難です。車体はもちろん、部品が盗まれるのであります。修理工場が多いということはそれだけニーズがあるのでしょうか。盗られた部品は、もちろん即、売られてしまう。テールランプカバーからウインカーのないものまで、その盗難の範囲はあっけに取られるくらいに広いのです。
予防策としては、防備しかありません。大方のバイクや車はモールのようなカバーがされて、部品が盗まれないように自衛隊策をしています。しかも、このカバーがスグレモノなのです。後ろから衝突されてもライトが壊れないようにカバーするという、一石二鳥の商品です。
ふーっ!なにはともあれ、ベトナム道路の主役はバイクなのでした!



