北部ベトナムの旧正月(テト)の過し方

投稿者: web-master
2月 01 2008 年

ベトナムでは、中国・韓国と同様、旧暦で1月1日(正月)を祝います。
お正月をこちらでは、テト(節)と呼びます。
「テト」という表現は、ベトナム戦争当時の1968年、北ベトナムから南ベトナムへ仕掛けた『テト攻勢』で、有名になりましたね。今年は2月7日(木)が旧暦のお正月(テト)となりました。
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さて、今回は、北部ベトナムでのテトの過し方について、今までの経験を交えてお伝えしたいと思います。
通常、外資企業では、大晦日と正月三日間の全4日間が公休となるのが普通です。(土・日が入ると、振替休日扱いとなり、5日〜7日間位の休みになる事もあります)。官庁や国営企業は1週間の公休としているところもあるし、製造業もこの時期は工員が里帰りする関係上、10日間も休みにするところもあります。農民達はそれこそ半月程動きません。
とにかく年間通して一番長い連休時期と言えるでしょう。休暇前の企業や官庁では、日本のお歳暮に似た習慣があり、籠にお菓子・タバコ・お酒・お茶等を入れて持って行きます。いわゆる年末の挨拶回りで、官庁の応接室には10分刻みで籠をもった人たちが並ぶのです。
また、弊社内では年末が近づくと、女子社員(特に家庭持ち)は買物の為、夕方になるとそわそわして、5時になった途端、皆揃って居なくなります。残業はもちろん嫌がります。何しろ、テト中は商店が長期で休む為に、その買い溜めと食事の支度があるからです。だから、夕方になると市内はバイクで渋滞となるし、昔の日本もそうだったかと思いますが、市場とお店は精算の為に人集りとなっています。
さて、テトを迎えるためには神棚(写真)・仏壇のロウソク・線香・花・果物が必要になり、特に大晦日には花・果物が安売りをするので、非常に混み合います。お年玉の袋(写真)も用意しなければなりません。正月中に会う子供達にあげる為です。中身は、日本円で80〜800円位で少なくて良いのですが(現地通貨10,000〜100,000ドン)、数は多く必要です。
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「家庭用神棚」
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「お年玉の袋」

カウントダウンも他国同様にあります。花火が上がり、町の道路はバイクの二人乗りであふれ、身動きが出来ないほどの人の山。車ではまず外出は出来ません。もちろん、タクシーも拾えません。勇気のある人なら、そこへ歩いて行ってみるのも挑戦ですね。1994年頃より爆竹が禁止になり、今では湖の近くで上げられる花火の音と、バイクの騒音でにぎやかになります。
ベトナムにも初詣(写真)があります。神社で、お線香を焚きます。お賽銭箱はありませんが、人にお金を手渡し、願い事を伝えてもらいます。また、偽のお金を燃やします。今は偽ドル札(100ドル)もあります。日本同様24時間願い事を聞いてくれます。

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「初詣」
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「お線香と供え用偽札」

元旦は通常家族と過ごします。先ず神棚にお酒・果物・鶏一匹・バインチュン(写真)をお供えし、お線香を焚き一年の安全を祈願します。どの家庭にも企業にも神棚があります。

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「バインチュン」

皆、同じ事をしているはずで、午後になると一斉に親族の家に挨拶回りが始まります。今年は例年に無く寒いテトとなりましたが、人の出は多い模様。(写真)

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「元旦の混雑」

バイクも多いですが、今年は特に車の数が増えた印象です。特に、個人での所有車が多く目立ち、不慣れな運転で道路の混雑を招いていました。
この時期、外国人は食事に困ります。ホテルでしか食事は出来ませんが、食材が無く限られた食事となります。欧州からやってきた沢山の観光客で賑わう時期ではありますが、どうしているのだろう?と心配になります。
元旦が過ぎると、友人やお世話になった方、会社のメンバー達の来客と訪問対応が始まります。地酒とバインチュン・竹の子の煮物・らっきょうの漬物・鳥丸ごと・ゾォ−と言う豚のソーセージ(写真)を食べ歩く事になります。中でも、バインチュンはくせものですが、何処の家でも食べさせられる事になります。決して、何度もおいしいと言わない事。そうしないと、持って帰る事になりますよ。
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「竹の子の煮物」
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「ラッキョウの漬物」
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「鳥の蒸しもの」

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「ゾォー(ソーセージ)」

もち米で作った料理には、豚肉と豚の油が入ります。お餅の様に大変ボリュームがある食べ物で保存食です。冷蔵庫に入れておくと長く持ちます。
この話だけですと、テトはただうるさいだけで、ごみごみした場所で、同じものを毎日飽きるぐらい食べさせられ、更にお年玉でお金が出て行くという、悪印象を持ってしまいますが、これもなかなかで・・・・・(笑)
テトに向けて鳥一匹をむしり、バインチュンを用意し、神棚に供え手を合わせ悲願し、人を迎え入れ、皆で食する。酒を飲み、そしてお年玉を貰う。羽子板・駒まわしは見られませんが、ベトナムのテトの人々の動きや習慣は、私たち日本人には大変懐かしい、忘れかけた人々の情に接する事が出来ます。昔の田舎の雰囲気が漂っていますよ。
一度、皆様もテトを挑戦してみては如何でしょうか?