ベトナムでは、11月からベトナムの旧正月‘テト’にかけて、結婚式シーズンたけなわとなります。
特に年末が近づいてくるにつれ、あたかも新居を構えてから新年を迎えることが最高の幸せであるかのように、街のあちらこちらで一斉に結婚式が開催されます。人気のある式場は、吉日には半年も前から予約が一杯になるようです。
日本でも大吉など吉日を選ぶ習慣が根強いですが、ベトナム人は、我々の想像の域を脱するくらい、縁起を担ぐ民族です。今でこそ薄らいできましたが、ひと昔前までは身内に不幸があると、3年間は喪に服さなければならず、結婚なんて絶対許されないという習わしがありました。
結婚披露宴は、毎年縮小していく日本の事情と比べて、規模が大きく、普通の階級でも参加者300人から400人程度が集まります。また吉日を優先して日程調整をするため、平日であってもお構いなく開かれるため、招待客は祝い事を優先して、勤め先へ有給休暇の申請をする破目になります。毎年起きるこの現象はおめでたいことでありながらも、企業側にとっては悩みのひとつであり、頭の痛いところです。
さて当日、披露宴は、招待状に明記された時間より一時間程度遅れて始まることが多く、実際、誰も時間通りに来る人はいません。実質時間は、平均約1時間半程度です。会場の受付脇には、約80cm x 60cmサイズの写真パネルが飾られます。事前に晴れ着を身につけて記念撮影をしたのでしょう。華やいだ二人の笑顔が写っています。そしてその横で満面笑みの新郎新婦が出席者の方々をお出迎えするのが常です。新婦は結婚式ではアオザイ、披露宴ではウエディングドレスが一般的。
一方、新郎はどちらでもタキシードを着用します。また親族はネクタイもしくはアオザイを着用しますが、大方の出席者はノーネクタイ、普段着のままです。お客様は日本と同様、プレゼントやご祝儀を受付で渡し、記帳代わりの布や色紙にサインをします。ご祝儀の相場は2千円程度で、またプレゼントの多くは料理用の電化製品だそうです。割れ物は縁起が悪いのでタブーとされていますので要注意。受付を済まし、レセプション会場の丸テーブルに案内されます。1テーブルに座るのは約10名。その脇には数ケースのビールがすでに積まれていて、飲みに入る体制を実感するはずです。ここで最も重要なのはテーブル選び。一度酒飲みグループのテーブルにはまったてしまったら最後、まともな姿で帰途につけないと諦めたほうが良いかもしれません。
新郎新婦の入場後、お互いの親族が紹介されたかと思うと、早速ビールの一気飲みが始まります。やはりビールは、国産のタイガービールが主流。
そしてやおらカラオケ大会に移行します。ベトナム人の多くは、大のカラオケ好き! しばしば披露宴の主旨を忘れて‘マイク離サーズ’の人も見受けられます。もちろん、スピーチはありますが、非常にスピーディー。新郎新婦の父親、勤務先代表者、そして最後に新郎が担当するのですが、ほとんどは決まり文句の祝辞で2〜3分話す程度で終わります。
最後に最も驚いたこと! 会食が終わった途端、お客は次々と立ち上がり、さっさと会場を後にするのです。瞬く間に静まり返っていく会場を目の当たりにすると、「え! 締めの挨拶がないのに??」と日本人の常識では信じられない結末を迎えるのです。新郎新婦に失礼なのではないかとこちらのほうがヤキモキしてしまいますが、これはベトナムでは常識の常識。どこの国でも結婚式のような冠婚葬祭の場は、よくも悪しくもその国の文化性が凝縮されていると言えるのですね。

ベトナムには「女性の日」と呼ばれる特別な日が1年に2日あります。
3月8日と10月20日です。3月8日は「国際婦人デー」として世界で知られている日ですが、10月20日は1930年に女性の地位の向上のために、ベトナムで初の婦人の組合が設立された日です。ベトナムの女性は2つの戦争 で大変な苦労をしてきました。
「女性の日」はベトナムが「ドイモイ政策」が浸透してきた1990年頃より一般的になりました。
「女性の日」には子供、妻、母を含めた全ての女性にとって、特別な日です。
多くの男性もこの日に自分の愛情を表現できるとあってこの日を指折り数えています。
つまりは、日本のバレンタインデーの逆で、男性から女性へ愛を告白する日です。
多くの男性は女性に花を贈るため、街は花でいっぱいになります。道路では花売りが、そしてバイクに乗っている殆どの人が花を持っています。その日だけは通常より花の値段は1.5〜2倍に値上りします。
日本における母の日のカーネーションと同じ状況ですね。
最近ではいわゆる義理チョコならぬ、義理バラ?で、一般的な男性/女性への感謝には複数のバラを送るようになりました。女性にプレゼントする時は9本、男性にプレゼントする場合は7本が好まれます。
本命には赤いバラを1本渡します。この本数の意味合いは不明です。
最近の若い人達は本数にこだわりはなくなっているようです。とにかくこの日は友達や、同僚、母、祖母にも感謝の意を示して花を贈り、会社では昼食会の開催や、ボーナスやプレゼントがあり、家庭では夫は炊事、洗濯、掃除を手伝 ってくれます。
このように「女性の日」はまさしく、女性にとって幸せな日となると同時に男性にとっても愛情を表現できる日として貴重なのです。
ベトナムでは他に「先生の日」にもお花を送る機会があります。日本ではタブーな菊のお花もベトナムではおめでたい時にも渡します。
ベトナムでの食料調達手段といえば、地元では路上の店が一般的。食材ばかりでなく、食器や花などの日用雑貨、下着をはじめとした衣料など、あらゆるものが並んでいます。
例えば、おなじみの牛や豚は皮を剥ぎ、内臓をとったままの姿で店先に並び、要望を聞いてその都度切り分けて売っています。鶏や鳩、犬や蛇などもベトナムでは一般的な食材です。また、魚も肉もむき出しのまま並べられているのに抵抗を感じ、現地の人に尋ねると「新鮮だから冷蔵しなくても大丈夫」とのこと。それでも、外国人はちょっと手を出す気にはなれません。果物は、ライチ、メロン、マンゴー、ドラゴンフルーツ、オレンジ、リンゴ、すいか、梨、柿、苺など、種類が豊富です。一年中出回っていて、路上にピラミッドのように積み上げている光景があちらこちらで見られます。
こういった路上の店は、基本的に値段は交渉制。
米は、インディカ米が一般的ですが、「こしひかり」もベトナムで生産されており、価格も同じくらいです。
市内には、いわゆる「市場」がいくつか存在します。価格は露店とほぼ同じですが、なんといっても品揃えが豊富なのが魅力です。
経済発展が急速に進む中、いわゆるスーパーマーケットも最近急激に増え、ホーチミンでは主流になりつつあります。こちらは日本と同じ感覚で買い物をすることができます。但し、価格は平均すると、露店の1.5〜2倍と割高なので、外国人や富裕層のベトナム人が主な利用客となっています。また、こういう店では、せんべい、カップラーメン、味噌などのごく一般的な日本食品も手に入れることができます。
しかしながら、ベトナムでは、日本でいうコンビニ、自動販売機は見かけません。
特に食べ物について物価の割安感のあるベトナムでは、例えば、普通に自炊しようとすると、一食15000ドン(約115円)くらいが目安でしょうか。
● 露店でのおおよその価格は下記の通り。
※ スーパーマーケットでは約1.5倍〜2倍になります。
(Rate:130ドン=約1円:2003年7月2日)
・豚肉/牛肉 各1kg 50000ドン(約380円)
・鶏肉 1kg 40000ドン(約300円)
・ニンジン 中5本 3000ドン(約23円)
・きゅうり 3本 2000ドン(約15円)
・アジ 1kg 2000ドン(約15円)
・イカ 1kg 40000ドン(約300円)
・米(インディカ)1kg 3500ドン〜12000ドン(約26〜92円)
